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最終更新日:2020年08月05日
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第315話 「 運 」

 新年初出勤の朝、羽賀が山本に言った。 「今年は何か俺、いきそうな気がする」
「行くって何処にっすか?」
「いや、何処とかじゃなくて、こう、何て言うか、ガ~ンとだな・・・」
「ガ~ン???」
「分るだろう。来てるんだよ。何かこうさ」
「今度は行くんじゃなくて来るんっすか?」
「お前さ、俺が何を言いたいのか分らない?」
イライラしながら言う羽賀を見て笑いながら山本が言った。
「長い付き合いっすもんね。分りますよ。今年は運が向いて来そうだって事でしょ」
「そうそう、運だよ運。やっと俺にも運が回って来た様な気がするんだ」
「そうっすか。で、その根拠は何すか?」
「初夢を見たんだ」
「一富士二鷹三茄子ってやつっすか?」
「いや、そういう抽象的なやつじゃなくて、一万円札が雪の様に沢山降って来る夢なんだ」
「そりゃまた随分と分りやすいって言うか、ストレートっすね」
「羽賀らしいじゃないか。至ってシンプルで分り易い。単純明快。本人の頭ん中と同じだ」話を聞いていた加藤が笑いながら言った。
「でも、夢って人に言ったら叶わなくなるんっすよね」と山本。
「えっ?そうなのか?」ガックリと肩を落とす羽賀。
「まあ、気持ちを明るく持つ事だな。そうすれば運だって向いて来るさ」と加藤。
新年の挨拶回りで羽賀と山本が一緒に出かけて行った。
「今日は随分カラスが多いっすね」フロントガラス越しに空を見上げながら山本が言った。
「本当に凄い数だな。電線にもいっぱい居るし、どこから集まって来たんだろう」
そんな中、目的の得意先に到着する。帰り際、車に乗り込もうとした時、羽賀の頭のてっぺんにベチャっといった感じで何かが落ちて来た。カラスの糞だった。
「やられたよ・・・。おっ、でもこれで運が向いたって事か?そうだよな?」
「運の尽きって事もありますけどね」

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