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最終更新日:2020年01月23日
最終更新日:2020年01月23日
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第435話「老舗の力」

僕が帰宅するのを待ち構えていた様に祖父が言った。
「お前、明日はデートか?」
「いや、予定はないけど」
「そっか、じゃ百貨店に連れて行っくれんか」
「いいよ、でも百貨店なんて言うの今時爺ちゃんぐらいのもんだよ。で、何買ってくれるの?」
「お前、子供みたいな事言ってるんじゃないよ」
「俺は幾つになっても親父の子供だし、爺ちゃんの可愛い孫だろ」
「まあそうだな。可愛いは余計だがな。何を買って欲しいんだ?」ちょうど好きな作家の新作が出ていたので、それをおねだりした。
「そんな物か。もっと高い物を要求されるかと思った」
「年金暮らしの老人にそんな高い物は要求しないって」
「そっか、そりゃ気をまわして貰ってありがとさん」
祖父は、注文してあったものが入荷したので、それを取りに行くと言った。
次の日、祖父がいう百貨店へと行った。
「なかなか繁盛してるみたいじゃないか」続々と地下駐車場に入って来る車を見て祖父が言った。
「地元唯一の百貨店で俺と同じ老舗だからな。できるだけ応援してやりたいもんだな」祖父の買い物は昔からここだ。
エスカレーターを五階で降りた。
「終わったらそっち行くから」と言って、祖父は人混みの中へと消えて行った。
僕が本を買い終えると、祖父がやって来た。何故か嬉しそうな顔をしてる。
家に帰ると祖父は紙袋を僕に手渡して言った
「まだ少し早いが、誕生日プレゼントだ」包装を解くと、前から僕が欲しかったタグ・ホイヤーの腕時計が入っていた。
「こんなの年金暮らしの爺さんが買える代物じゃないだろう」僕は驚いて言った。
「塵も積もれば山となるってな。コツコツ貯めたんだ。いつも世話になってるからな」そういう祖父の腕にも腕時計がしてあった。
「すっげ~。フランクミュラーじゃんよ」
「俺が死んだらお前にやる。ろくな形見分けもないんじゃ格好つかないからな」
その時、父がどこからともなくやって来ると、眉根を寄せて不満そうに言った。
「何か違うんじゃないかな?なぜ息子の俺を差し置いて孫なんだよ」

 

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