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最終更新日:2020年11月20日
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第494話「マーちゃん39」

友達の家に行くと小学五年生のマーちゃんが、僕を迎えてくれた。
マーちゃんは友達の息子で礼儀正しく目上の者に対しては必ず敬語を使う。
「もう五年生なんだから自分の事は自分でしないとな」
「僕は自分の事はちゃんとやってますし、それ以外の事もやってるつもりですけどね」それを聞いた僕は笑いながら納得する。
「手の掛かる大人と一緒に住んでるんだから、自分の事だけじゃ済まないよな」僕は笑いながら、そもそも何の話だったのかを
マーちゃんに訊いた。
「熱帯魚の水替えですよ。元々は僕とお父さんで世話をするはずだったんですが、最近は僕ばかりなんですよ」
「毎週交代でやるって話だったよな」と僕。
「そもそも熱帯魚を飼う事になったのは、子どもの情操教育の為にと俺なりに考た事なんだよ。そりゃ最初は手伝ったよ。でも
それがずっとってわけじゃない」
「いや、だめだろ、交代でって約束したんだから」
「いえ、良いんですよ。お父さんはお父さんなりの考えがあって言ってるんでしょうし、僕の教育の為にやってくれているのな
ら喜んで従いますよ」と今日は随分と謙虚だ。何だか不気味。
友達がトイレへ行くと僕はマーちゃんに確認した。
「良いのか?あれで」
「はい、自分の事は自分でやるっていうのは大賛成です。でも、言うは易し行うは難しですよ」
暫くして、トイレの方から友達の声がする。トイレットペーパーが無い様だ。
「いつもそうなんですよ。お父さんは使ったら補充するって事をしないんです。自分の事は自分でって言ったんだから何とかす
るんじゃないですか?」
「やっぱり怒ってたのね」
「当然です。筋の通らない言い訳程見苦しいものはありません。道徳的な意識の欠如という事で、これも僕のお父さんへの情操
教育の一環です。ここは暫く無視ですね」相変らず大人びた言葉の羅列に驚いている中、トイレで子どもの様に叫ぶ友達の声が
部屋中に虚しく響いていた。

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