powered by google翻訳

求人君

北海道【札幌・旭川・函館・苫小牧・釧路・帯広】のお仕事探しに求人君
最終更新日:2020年01月23日
最終更新日:2020年01月23日
TOP  > KonなんどうでShow!  > 第578話「支店長は辛いよ」

第578話「支店長は辛いよ」

僕は来たばかりのビールを一気に喉に流し込むと、水面に顔を出して息継ぎをする様に、大きく一息ついてからAに言った。
「相変わらず忙しいのか?」
「人手が足りなくてさ、もう大変だよ」とA。
「募集はしないのか?」
「売上が落ちてる分、経費を削減したいらしい」
「人を入れればその分、売上も上がるんじゃないか?」
「それじゃ、時間が掛かり過ぎるらしい」
「なるほど、人を育てる余裕がないってことだ」
「そうそう、即戦力で直ぐに売上に直結する様な人材がいれば、今すぐにでも欲しいはずだ」
Aの会社は全国に支店があるのだが、社員は全て現地採用で転勤がない。
その点をAは気に入って入社した。
「四月にさ、支店長に昇格した人がいてさ、部下思いの良い人だったんだけど、六月に身体壊してさ、そのまま退職しちゃったんだ」
「じゃ、今は?」
「その後、違う人が新しい支店長になったんだけど、突然連絡がつかなくなったんだ。一週間前から」
「えっ?家にもいないの?家族は?」
「家族には旅行に行くって出たきり、帰って来ないそうなんだ。連絡はあるそうなんで元気らしいけど、もう辞めたいそうだ」
「それも何か無責任だよな」
「きっと何もかも投げ出したくなったんだろうな。気持ちも分からなくはない」
「じゃ、今は支店長が不在ってことか?」
「うん、今は俺がまわしてるんだけど、来週には新しい支店長が本社から来る事になってるんだ。どうも、うちの会社は支店長が鬼門らしい。でも今度は本社から来るから大丈夫だろう。あともう少しの辛抱だ」
「そっか、それまで大変だな。身体気を付けろよ」
それから二月ほどして、Aとばったり街中で会った。
部下らしき若い男と一緒だったが、Aの余りのやつれ様に驚きながら二言三言話していると、若い男が腕時計を見ながらAに言った。
「支店長、急がないと時間がなくなりますよ」

エリア
職種
こだわり
雇用形態