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最終更新日:2024年03月29日
最終更新日:2024年03月29日
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第120話 「叔父7」

いつもの様に叔父から電話が掛って来た。
「これ、きゅうじんくんって、お前の会社で発行してるやつだべ?」
「そうだよ。なに、どこからか貰って来たの?」
「先週、長崎屋に行ったら配っててよ、一部貰って来たんだ」
「へーそうなんだ」
「あのよ、きゅうじん君を探せってあるけど、これってクイズか?」
「うん、まあクイズ見たいなもんかな」
「この酔っ払って歩ってる人間みたいなのが、どっかの広告に隠れてるって事だな?」求人君を酔っ払いに見立てるという発想は、いかにも叔父らしいと思った。
「そうだよ、ページ数と求人君の入ってる会社名を書いて、ハガキかメールかファックスで送ると、抽選で千円分の商品券が当たるんだよ」
「うん、そうやって書いてあるな。年賀状の余ったのがいっぱいあるから、それで送っても良いか?」
「良いよ、でも応募数が結構多いみたいだから、当たるとは限らないよ」
「そんな事分ってる、当たるも八卦当たらぬも八卦って言うからな」
「いやいや、当たるの意味がちょっと違うでしょ」
「うん?何か言ったか?」
「あっ、いや何でもない。まあ頑張ってね」
「よし、今晩は徹夜してでも見つけちゃる」そう言うと叔父は電話を切った。
それから二週間程して、当選者発表の欄に叔父と同じ名字が載っていた。まさかと思い、懸賞係の者に聞いてみた。
「あっ、この人ね。凄いんだよ。確か先週と今週、年賀ハガキで百枚以上来てるんだ。一人一枚にして欲しいよね。こんだけ送れば当たるって、それにさ、結構感じ悪いんだ。物凄く達筆なんだけど、横柄でさ」
と言って送られて来たハガキを見せて貰った。年賀状には立派な筆字で文字が書かれていた。文字を見ただけで直ぐに叔父と分った。(求人君は三ページの○○会社にまぎれてる。おい、俺だ。絶対当てれよ。一生懸命書いたんだからな)

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