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最終更新日:2024年03月28日
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第123話 「明るい家族」

私の家族は明るい事だけがとり柄です。家族は両親と兄、祖母に私の五人家族です。私は去年の夏に高校を卒業し、就職先が決まらぬまま、フリーターとしてコンビニでアルバイトをしていましたが、先月、お店を閉めるとの理由から、事実上、解雇になりました。
母も長い間事務の仕事をしていましたが、二週間前にリストラされ、今は私と同じ無職です。父は半年前に会社を辞め、まだ仕事が決まっていません。祖母はお寿司屋さんで二十年以上も働いています。兄は地元の建設会社で働いていて、我が家の収入源は母と父の失業手当と兄と祖母の給料から成り立っています。
「今日こそは仕事を見つけるぞ」と言ってハローワークへ出かけようとする父。
「あんた毎日同じ事言ってて飽きないの?」と母。
「そうだな、家族で何か商いでもすっか」と変な洒落を言う父。
「そう言うのおやじギャルって言うんだよ」
「馬鹿だな、おやじギャグだろ」三人で大爆笑。そんな時に仕事から祖母が帰って来た。手には時々仕事帰りに買って来るタイ焼きの包みを持っています。
「回転寿司が店の近くにできたんで、売上が落ちちゃって、もう店をたたむんだってさ」と祖母。
「うん?それってばあちゃんとこの店?」と母。
「そうだよ。あっ、ちょっとあんた、お茶入れてくれるかい」と言ってタイ焼きの包みを開ける祖母。
「こうなったら、お兄ちゃんだけが頼りだね」と私。
「あいつはもう直ぐボーナスだから、何とか年は越せそうだな」と父。
「今度から、お兄様とお呼びしなさい。養って貰ってるんだから」と言う母。四人で笑っていると兄が帰って来て一言。
「会社潰れちゃったよ」それを聞いた四人は、タイ焼きを咥え、暫くお兄ちゃんの顔を真顔で見た後に全員で大笑い。その後に父が言いました。
「ははは・・お前もか、失業一家だな。俺達に明日はないってか?」家族全員で大爆笑。私の家族は明るい事だけがとり柄です。

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