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最終更新日:2024年04月19日
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第136話 「入学祝」

春は何かと物入りな季節である。
「Aのとこって、真ん中の子、今年小学生じゃなかったっけ?」友達のBが電話を掛けて来てそう言った。
「えっ?もうそんなになるんだっけ?ついこの間、出産祝いを渡した感じするよな」僕が言った。
「そうだな、よその子は成長が早いって言うけど本当だな。もう一年生か・・・」
「今度の日曜日、一緒にAの所に行くか?」
「うん、良いよ」そう言って僕は電話を切った。
側で聞いていた妻が言った。
「Aさんの所も今年一年生なんだ。貴方の可愛がっている姪っ子も今年高校生だし、私の甥っ子も高校生よ。それに、会社の人の結婚式もあるし、今月の交際費は結構かさむね」
「まだあるよ、Cが家を新築したんで、お祝いやらなきゃ」僕が言った。
「あっ、友達のA子も来月出産予定って言ってたし、何か最近出るばっかりだね」
苦笑いしながら妻が言った
「うん、でも仕方ないよ。付き合いは大切にしなきゃ」
「Aさんのところって、本当に今年一年生だっけ?確認してみたら?」
僕はAの弟もよく知っているので、電話で確認してみる事にした。
「うん?あっ、そうですね。今年一年生ですわ。子どもって大きくなるの早いですね。そうか、もう一年生になるのか・・・」感慨深げにAの弟は言った。
日曜日になり、Bが車で迎えに来た。
Aの家には二十分程で到着した。
インターホンを押すとトレーナー姿のAが出て来てドアを開けた。
「あれ?どうした?飲みに行くにはまだ明るいぞ」
「今年入学なんで、お祝い持って来たんだ」Bが言った。
「入学?誰の?」Aお得意のいつもの冗談が始まった。
「長女だよ長女」と言うB。
「非常に面白い冗談だな。何だか俺まで分かんなくなって来た。とにかく入れよ」
「しっかりしろよ、父親だろ」僕が笑いながら言った。
Aは側に居た長女に聞いた。
「お前、今度何年生?」
「今度二年生だよ」

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