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最終更新日:2024年04月25日
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第140話 「ザンギ」

 社員AがBに言った。
「先週、釧路の友達に会った時に美味しいザンギを出してる店があるってんで、連れてって貰ったんすけど、びっくりしましたよ。あんな美味しいザンギは生まれて初めて食べたっすよ」
「お土産無かったよな。そう思ったら普通、お土産ぐらい買って来るだろ」
「あれは、絶対に店で食べた方が美味しいですよ。今度一緒に行きませんか?」
「釧路まで?わざわざザンギ食いに?男同士で?」
「釧路まで行って食べる価値は絶対にありますよ」
「ザンギ発祥の地だって言うから、美味い店が多いんだろうな」AとBの会話にCが入って来てそう言った。
「えっ?そうなんですか?」
AとBが同時にそう言って驚いた。
「お前ら相変わらず無知だね。そのくらいの事は北海道人として当然の知識よ」
次の休みに三人は釧路へ行く事になった。
「今時なんでナビが付いてないんだよ」道に迷った運転手であるBにCが言った。
「だから俺の車はナビが付いてないから、Cさんので行きましょうって言ったじゃないですか」と少々切れ気味にBが言った。
「おい、A、お前一回来てるのに何で分からないんだ。道ぐらいちゃんと覚えとけよ。だから詰めが甘いって言われるんだよ」と怒るB。
「前に来た時は、友達に乗せて来て貰ったから道順なんか覚えてないっすよ。それより、Bさんって方向音痴なんじゃないっすか?さっきもこの道通りましたよ」Aも切れ気味になってBに応戦した。
人間腹が減ると気が短くなるもので、この日の三人は、正にその状態だった。
その上、釧路の街は、碁盤の目になっている帯広とは違い、とても分かりにくい。
「あっちの道に行きたいのに、何で、どんどん離れて行くんだ?」と道に文句を言うB。
散々迷った挙句、帯広を出てから四時間後に目的とする店に辿り着いた。
店の前で三人は呆然とした。
「お前らな、普通は前もって調べておくだろう!」
『本日定休日』の看板を見てCが言った。

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