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最終更新日:2024年04月19日
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第175話 「人生最大の危機2」

羽賀の運転で暫く山道を走る。
横で脂汗を流しながら山本が妙な呼吸を始めた。
「ヒッヒッ、フ~ッ。ヒッヒッ、フ~ッ・・・・」
「ラマーズ法か?かえって出てくるんじゃねえか?」と言って大笑いする羽賀。
その呼吸法のお陰なのかは分からないが、何とか公衆便所を見つけ、山本は人生最大の危機を乗り切った。
「もう大丈夫っす。運転変わりましょう」
今迄とは別人の様に、スッキリとした顔で山本が言った。
「羽賀さんは便所行っとかなくて大丈夫っすか?」
「俺はもう大丈夫だ。でもお前、本当に大丈夫か?ここで少し休んで様子見るか?また暫く便所無いぞ」
「いや、ホント大丈夫っす。出す物出したらスッキリしましたから」と山本は言うと運転を開始した。
「お前、牛乳好きなの?」
「はい、好きっすよ。でも今回は参ったすね。調子こいて飲み過ぎちゃいました」
「俺も牛乳の事に話し振った時、ヤバイって思ったら、案の定、来たもんな」
「飲んで行きなさいって言われた時の羽賀さんの顔って真っ青だったすよ」
車中でそんな話をしていると、羽賀の口数が減って来て、やがて何も話さなくなった。
「どうしたんすか?羽賀さん。顔色悪いっすよ・・・まさか・・・」
うんうんとだけ頷く羽賀。
「マ~ジっすか!ゲーリークーパーっすか?」
再びうんうんとだけ頷く羽賀。
「うんうんって洒落すか?」
「馬鹿たれが・・・今そんな余裕ないの・・・お前が一番知ってるだろが・・」
「もう少し行ったらコンビニがありますから、それ迄我慢出来ます?」
「気・・気合で何とか・・ウクッ、クククク・・人生最大の危機だ」
「でしょう?大袈裟じゃないでしょ?でも大丈夫っすか?止めますか?そこの橋の下でどうっすか?」
「お、お前、さっきの仕返しのつ、つもりか?目が笑ってるし」と羽賀は言うと、今度は妙な呼吸を始めた。
「ヒッヒッ、フ~ッ。ヒッヒッ、フ~ッ・・・・」

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