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最終更新日:2024年04月25日
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第204話 「変なおばさん」

友達と飲んだ帰り、コンビニに立寄った。
会計をしようとレジに向かおうとした時、五十歳半ばくらいの見知らぬおばさんが僕の側に寄って来て言った。
「あの~。すいませんけど、トイレに行きたいので、この子を少し預って貰えますか?」蚊の鳴く様な小さく擦れた声だった。
「えっ?」と言って僕は周りを見渡したが、子どもらしき姿は何処にもない。
「あの、預るって?何を?」
「この子です」と言っておばさんは薄汚れたキリンのぬいぐるみを僕に差し出した。
一瞬、僕とおばさんの間に沈黙が走る。
「大丈夫ですよ。大人しいですから」
「大人しいって・・・」
何と対応して良いのか、単なる酔っ払いで僕をからかってるのか、判断に迷っていると友達が来て言った。
「いいですよ。預ってますからトイレ行って下さい」
「ありがとうございます」と言い残すと、おばさんはトイレへ行った。
「ああ言うのは、へたに逆らわない方が良いんだって」友達が僕に言った。
それから少ししておばさんが戻って来た。
「ありがとうございます。お礼に貴方達を占ってあげます。私は宇宙人と交信ができるんです。私の友達の宇宙人は未来を見る事が出来るんです」話しが変な方へと進み出した。
おばさんはキリンのぬいぐるみを耳に当てると、意味不明の言葉?を話し出した。
「ピロペロ○△×□・・・」かなりのレベルで行っちゃってる人の様だった。
その後もキリンを耳に当てて、うんうんと頷き、友達には車の事故に気をつけた方がいいと言った後に。
「良かったですね。貴方達は人類が絶滅する迄生きられるという事です。フフフ」と変な言葉と妙な微笑みだけを残し去って行った。
「なんだ?あれ」
三日後、友達が運転中の事故で右足を骨折したと連絡があった。
偶然だとは思ったが、何故か今でもおばさんが言った最後の言葉と微笑みが妙に気に掛かる。

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