求人君

北海道【札幌・旭川・函館・苫小牧・釧路・帯広】のお仕事探しに求人君
最終更新日:2024年04月19日
最終更新日:2024年04月19日
TOP  > KonなんどうでShow!  > 第211話 「読書の秋2」

第211話 「読書の秋2」

漫画好きの羽賀が言った。
「だいたい、絵が無い本なんて、疲れて読む気がしないもんな」
「お前、小学生見たいな事言ってるんじゃないよ」と加藤が笑いながら言った。
「羽賀さんは今迄に活字ばかりの本って読んだ事あるんですか?」
「星新一なら読んだ事ある」
「なるほど、短編ですもんね。確かに読みやすいし、僕も好きですね。筒井康隆なんかも面白いですよね。殆ど漫画感覚で読めますし」と山本。
「私、宮本輝って結構好きなんですよ。『春の夢』なんて良かったですよ」
「あっ、あの人俺ダメ。気持ち悪くて『模倣犯』を書いた人だろ?何かオカルトチックで嫌だ」
「違いますよ。それは宮部みゆきです」と女子社員。
「加藤さんは今何読んでるっすか?」と山本。
「今は『沈まぬ太陽』読んでる」と加藤。
「山崎豊子っすか『不毛地帯』とか『白い巨塔』とか、あれ読むと、作者が女性って感じしないっすよね。金や権力のドロドロした世界をリアルに書ける女性って、まず居ないっすよね」
「村上春樹は読んだのか?」
「『IQ84』っすか?読みましたよ。でも僕、村上春樹って好きじゃないんっすよ。文章や表現力は流石だと思うし、会話のやりとりとかも、独特な作者の世界観があって、それはそれで素晴らしいんですけど、何か安っぽいんですよね。軽いというかキザというか新人なら凄いと思うけど、六十過ぎのおっさんの作品とは思えないっすね」
「ほう~、山本先生は中々の辛口だね」と加藤。
「何の話しをしてるのか良く分かんないけど、本を読むのは大切だよな」と羽賀。
「そうですよ。漫画以外も少しは読んだ方が良いですよ。漢字も覚えますしね」女子社員が言った。
「そうなんだよ。最近字をよく忘れるんだ。この間も、『ぬ』っていう字が思い出せなくてな」
「ぬってどんな字だ?濡?か?」と首を傾げる加藤。
「漢字じゃなくてひらがなですよ」

エリア
カテゴリ
こだわり
雇用形態