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最終更新日:2024年04月19日
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第218話 「マーちゃん12」

友達の家に行くと、友達の息子で小学校五年生のマーちゃんが玄関に出て来た。
「こんにちは、お久し振りですね」
「久しぶり、おっ!少し背が伸びたんじゃないか?」
「そうなんです。少しだけ伸びました」
「父さんも背が高いから、マーちゃんもきっと高くなるぞ」
「そうだと良いんですけどね。この間、学校で前から六番目になったんですよ」
「そっか、前は何番目だったんだ?」
「前から三番目です」
「そりゃ凄いな。牛乳飲んだら背が伸びるみたいだぞ」
「それってよく言われる事みたいですけど、科学的に根拠はないそうですよ」
「あっ、そうなの?」
居間に行くと、クリスマスツリーが飾ってあった。
「そっか、もう時期クリスマスだもんな。サンタさんに何かプレゼント頼んだ?」
「うちのサンタは貧乏ですからね。ちょっと頼みずらいんですよ」
「言うだけ言って見れば?もしかしてボーナスがいっぱい出たかもよ」
「それはありえませんね。お父さんの会社、先月大幅なリストラをしたばかりですから」
「どこも不景気なんだな」
「僕が就職する頃に世の中どうなってるんでしょうね。日本も無くなってたりして」
「そんな事無いよ、だってマーちゃん総理大臣になるんだろ?」
「そうですね。僕が総理大臣になって、世の中をがっちり良くしますよ」
その時、仕事を終えた友達が帰って来た。
「おっ、久し振りだな」僕の顔を見て友達が言った。
「そうだ、お前クリスマスは何が欲しいんだ?」
「エッ?お父さんボーナス無しじゃないんですか?」
「それが出たんだよ」
「エ~ッ?本当ですか?ちょっと待って下さいね」と大はしゃぎしながらマーちゃんは何やら自分の部屋に走って行った。
「ボーナス出たのか?」僕は小声で友達に聞いた。
「いや、今年は無しだ。でも年に一度くらいは子どもに見栄張っても良いだろ」

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