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最終更新日:2024年04月19日
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第230話 「義援金」

女子社員がつぶやく様に言った。
「地震・・・?」
社内にある観葉植物の葉が少しづつゆれ始めた。揺れは、ゆっくりであったが、かなり長い間続いた。
「昔しあった奥尻の地震の時の揺れ方に似てたな」加藤が言った。
「そうですね。あの時もこんな船酔いした時みたいな揺れ方しましたね」羽賀が言った。
その後、今回の地震がいかに悲惨で巨大な爪跡を日本に残したのかが後日判明する事となった。
「私、今日のお昼に銀行へ行って義援金を送りました。何か出来る事って言ったらそれぐらいしかありませんもんね」女子社員が言った。
「俺達も今日、募金に行こうと思うんだ。で、いくら募金した?」加藤が言った。
「少ないですけど五千円送りました」
「おっ、五千円か、偉いなお前は」羽賀が言った。
その日の午後に羽賀と加藤も義援金の振込をした。暫くして山本が営業先から帰って来て言った。
「今回の地震は、凄い事になってますね。原発もあるし、心配っすね」
「犠牲者が一万人を超えるって話しだし、大変な事になったな」と加藤。
「義援金を送る他にも何か出来ればと思うんだけどな。現地に行って捜索の手伝いする訳にもいかないし」羽賀が言った。
「ほんとっすよね。テレビで見る悲惨な状況を見ると、家でこんな事してて良いのかな?とか、風呂なんか入ってる時も被災者の人達に申し訳ないって気持ちになりますしね」と山本。
「俺と羽賀は、さっき一万ずつ義援金を送ったけど、そう言う気持ちがあるなら、お前も義援金送った方が良いじゃないか?例え千円だって良いと思うぞ。何もしてあげられないって思うよりも、今自分に何が出来るかを考えた方が良いんじゃないか?」加藤が言った。
「えっ?義援金送ったんすか?僕もさっき振り込んで来ましたよ」
「金額は問題じゃないよ、気持ちだから、で、千円?五千円?」羽賀が聞いた。
「三万っす」

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