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最終更新日:2024年04月12日
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第252話 「至福の時」

風呂からあがり、月明かりの下で、先週ネットで買った縁台に座り、団扇でパタパタと顔に風を当てながら良く冷えたビールを飲む。まさに至福の時。ふと隣りの家を見ると、同じ様な格好でビールを飲んでいる隣りの旦那。会釈をすると、こちらへと歩いて来た。
「今日は暑いですね」と言うと僕の横に座った。
「でも、ビールは最高に美味いですね」お互い何て事のない世間話をする。
ビールを飲み干すと、お隣りさんは6本パックのビールを持って来た。
「ここにまだあるからどうぞ飲んで下さい」
「有難うございます」更にどうでも良い話しが進む。
いつの間にか6本パックが無くなったので今度は僕が6本パックを持ち出し二人でまた飲みだした。
「何かツマミ欲しくないですか?乾物か何か持って来ましょうか?」と僕。
「あっ、昨日の焼肉の残りが冷凍してあるんで、持って来ますよ」
「それじゃ七輪で炭熾しましょう」なぜか真夜中に男二人で焼肉をする事に。
「でもなんですね。おっさん二人で焼肉って、あまり絵になりませんね」とお隣りさん。
ビールの空き缶はどんどん増えていく。
「今晩は、焼肉ですか?」
今度は裏の家の旦那がやって来た。暑くて寝つけないとの事だった。
「どうです?一緒に」裏の旦那も加わり、おっさん三人で夜通し酒を飲む事に。
そして最後はその場で三人とも酔い潰れてしまった。朝になり、誰かの笑い声で目が覚めた。
「マジでヤバクない?その顔」隣りの家の娘だった。
「何がだ?」父親である隣りの旦那が娘に言った。
「そこの窓に顔映して見てみ。マジ、ヤバイから」と言って笑いが止まらない娘。
蚊に刺されて晴れ上がった顔を見て僕も思わず噴き出した。その僕の顔を見て、隣りの旦那が笑う。
「えっ?嘘!俺も?」
「もうお盆だし、いんじゃない?四谷怪談みたいでさ、でもそこの芝生で寝てるおじさんの顔って、もっと凄いよ。ほとんど妖怪だから」

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