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最終更新日:2024年04月18日
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第286話 「マーちゃん18」

叔父の家に行った時、マーちゃんが誕生日に圧力鍋を欲しがってた事を言うと。
「そっか、マー坊は料理が好きなのか。あの歳で変わってるな。将来は板前にでなったら良いかもな」
それを聞いた叔母が言った。
「あんたは本当に鈍いっていうか、やんなっちゃうね」
「何でよ?」
「考えてもごらんよ、あの歳で誕生日プレゼントに圧力鍋なんか欲しいと思うかい?」
「だから変わった子だなと思ってだな」
「馬鹿だね、あんたは。家計の事を考えて言ったんだよ」
「子どもがそんな心配する訳ないべ」
「普通はそうだよ。でもあそこの家は、母親が居ないだろ、家の事はあの子が全部やりくりして分かっているんだよ。ガス代を少しでも節約したくって、圧力鍋が欲しいって言ったんじゃないか」
「そうか・・・。偉い子だな」と感心する叔父。
「そうだよ、毎日買物に行って、夕食を作ってお父さんを待ってるんだから。いい歳して目玉焼き一つも作れない人とは偉い違いだよ。マーちゃんの爪の垢でも飲ませたいくらいだね」
「誰の事だ?」
「さ~っ、誰の事でしょうね」と言って立ち上がり、台所へと消えて行く叔母。
「よし、俺が最高級の圧力鍋を買ってやるから、お前はマー坊が欲しがる様な物を何か買ってやれ」
誕生日の前日、僕はマーちゃんが好きそうな本を数冊と、前に見たいと言っていたDVDを買ってマーちゃんに届けた。自分の欲しかった物を貰って大喜びするマーちゃん。
「おじさんから凄い量のプレゼントが届きました。欲しかった圧力鍋なんです。手紙付きですけど・・・」
(誕生日おめでとう。ここに最高級の圧力鍋と最高級の包丁三本セットと最高級のまな板に最高級の鍋五点セットを送る。将来は最高級の板前になってくれ)
「おじさん何か勘違いしてませんかね」とマーちゃん。
「うん、大きな勘違いだね。やっぱり分かってなかった」

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