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最終更新日:2024年04月19日
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第289話 「お天気屋」

 山本が女子社員に言った。
「今日は打ち合わせがあるんだけど行きたくないな~」
あそこの社長って苦手なんだよね。機嫌の良い時はメチャクチャ良い人なんだけど、機嫌が悪いと一切話しを聞いてくれないんだ。今忙しいみたいだから書類置いとけ!だもん。みたいだからの意味が分からないよね。自分の事なのにさ」
「お天気屋さんなんですね」
「そう、究極のね」
「今日はどうでしょうか?」
「先週は悪かったから今週は良いかも・・・」
「良い時と悪い時が隔週なんですか?」
「ほぼそうだね」
「そんな事気にしてたら営業なんてできないだろ」加藤が会話に加わった。
「どうしたら良いんすか?」
「そうだな。まず挨拶した時に顔を見てだな。険しい顔の時は、お忙しい様なので、出直して来た方がよろしいでしょうか?ってな風にだな、相手よりかなり引き気味に接する様にするんだよ。で、何処なんだ?」
加藤に言われ、A社社長の名刺を見せる山本。
「ああ、ここか。俺の同級生のところじゃないか」
「そうなんすか?じゃ一緒に行ってくれますか?」
「今日は、俺も出かけなきゃならないからさ、また今度な」そう言って加藤は出て行った。その日の夕方、山本が帰って来て加藤に報告した。
「バッチリでしたよ。向こうも加藤さんの事を覚えてました」
「そうか良かったな。今度挨拶がてら俺も付き合うよ」
しばらくして二人でA社に行く事になった。社長を前に加藤が言った。
「どうもお久し振りです。加藤です」と言って名刺を渡す。その名刺を受け取り眉間に皺を寄せるとA社社長が言った。
「初めてなはずだけど」
「え?ほら、高校の時に同級生だった加藤です」
「加藤?知らんな」と言われ、差し出された名刺を見ると、専務取締役と書いてある。困惑する加藤と山本。その時だった。そこにもう一人の社長?が・・・。
「あっ、加藤君」
「そっか、双子だったっけ」

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