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最終更新日:2024年04月18日
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第297話 「節電」

羽賀が営業先から戻って来て言った。
「いや~暑い暑い、暑いな」
「社内はちょうど良いですけど」女子社員が言った。
「外出てみろよ。肌がジリジリするから」
「今日みたいな日は、外周りの人って大変ですよね」
「ここも時間の問題だよ。早めにエアコン入れておいた方が良いんじゃないか?」
「そう言えば少し暑くなって来たかも知れないっすね」山本が言った。
「だろ~っ。暑いよな」
「でも我慢できない程の暑さじゃないっすけどね」
「何だよ、暑いって言ったり、暑くないって言ったり、お前は体まで優柔不断なんだな。俺なんか、もう体中がインキンになりそうだ。ベトベトを通り越してグチュグチュだよ」
「さっき雨が降ったんで、湿度が上がってるんだよ。室温自体は28度だからそんなに暑くはないぞ」と加藤。
「そんなにあるんですか?そりゃ暑いはずだ」と驚いた様子で言う羽賀。
「だからそんなに暑くないっての」と加藤。
「いやいや、28度もあれば、充分に暑いじゃないですか。エアコンつけましょうよ」
「え~っ、まだいらないですよ」と女子社員。
「じゃ、多数決で決めたらどうっすか?」と山本。
「よし、暑い人!」誰も手を上げない。
「若干暑い人!」山本が手を上げた。
「ほんの少し暑い人!」誰も手を上げない。
「何だかほんの少しだけ暑いかな?って思ってる人!」誰も手を上げない。
「じゃ、暑い・・・」
「もういいっての!暑い方に話をもって行こうってのがみえみえじゃないか!うるさいから少しだけエアコンつけろよ」と常務。
「いや~悪いですね。じゃほんの少しだけつけさせてもらいますね」と嬉しそうにエアコンのリモコンを操作する羽賀。
「いや~極楽極楽」と言ってネクタイを緩めながらエアコン近くの自分の席に座り、全身で風を受ける羽賀。
少し時間が経ってから羽賀がまた大声で叫んだ。
「寒い人!」

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