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最終更新日:2024年04月19日
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第333話 「マーちゃん22」

 僕はマーちゃんの父親である友達に電話をすると、かなりマーちゃんが怒っていた事を伝えた。
「パチンコって言ったみたいだけど、本当は仕事してんだろ?」
「そうなんだよ。急に仕事が入っちゃってさ」
「仕事なら仕事ってちゃんと言った方が良いんじゃな
いのか?」
「休みの日に仕事に出るとさ、怒るんだよ。働きづめで俺の体が心配だって。まるで古女房見たいだろ?」と笑いながら言う友達。
「心配なんだよ」
「それは分ってるんだけどな・・・。それで明日は休めるから旭山動物園でも連れてってやろうかと思ってるんだ。前もって約束する
とさ、守れなかった時が大変だからさ、いつも直前に言う様にしてるんだ。大人なのに子どもとの約束すら守れないとはどういう事
ですか?ってな」マーちゃんの声色を使って友達が言った。さっきのマーちゃんからの電話といい、やっぱり親子だと思う。
その日は映画を見た後、食事をした。マーちゃんを家に送って行くと、友達が帰宅していた。
「どうでした?今日は勝ったんですか?」無表情な顔をしてマーちゃんが言った。
「勝つって?・・ああ、ちょんちょんかな」
「お前の方は映画楽しかったか?」
「アイアンマンを見てお寿司をご馳走になりました。お父さんの一日よりずっと有意義に過ごせました」
「な~んか嫌味ぽいな」
「ちょんちょんって言う事はプラスマイナス0って言う事なので、何も進展がなかったって事じゃないですか。全く無駄な一日だった
って事ですよね。それに比べたら、遥かに僕達の方が有意義だったって事ですよ」と、ご機嫌は完全に斜めだ。
「それじゃ、明日は二人にとって有意義な日にしようじゃないか」
「どういう事ですか?」
「旭山動物園でも行くか?」
「嫌です!」
「えっ?」マーちゃんが喜ぶ姿を想像していただけに、友達も僕も驚いて思わず顔を見合わせた。  つづく

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