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最終更新日:2024年04月19日
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第336話「運命の人」

 羽賀がデレ~っとした顔をして玄関から戻って来ると、山本に言った。
「山本君。お姉様がお見えになられてますよ」
「えっ?姉貴っすか?」と言って山本は席を立った。
山本が戻るのを待ち構えていた様に羽賀が言った。
「運命の人って本当にいるもんなんだな」
「運命の人?それって奥さんじゃないんっすか?」
「最初はそうだと思ってたんだけど、違うんだ。そう思い込んで自分自身を無理矢理納得させてたんだな」
「そうなんすか?」
「今日、そのことがハッキリと確信できた」
「今日って・・まさか・・」
「そう、君のお姉様こそが、俺にとっての運命の人」
「でもちょっと遅かったっすね。羽賀さんには奥さんと子どもがいますもんね」と笑いながら言う山本。
「そこなんだよ。頭が痛いのは」
その会話を聞いていた女子社員が言った。
「当然、相手にも選ぶ権利はありますよね」
「馬鹿だな、運命ってのは最初からそうなってんだよ。お互いに会った瞬間にビビっと来るもんがあるんだ。選ぶ選ばないじゃないの」
「羽賀さんはビビっと来たんすか?」
「来た来たビリビリ来たよ」
「山本さんのお姉さんはどうなんでしょうね」女子社員が言った。
「姉貴は羽賀さんと何回か面識があるけど、別に何も言ってなかったな」
そこに加藤が出先から帰って来た。
「おい、今うちの駐車場で凄い美人に会ったけど、誰だ?お客さんか?」
「山本さんのお姉さんです」と半ば呆れ顔で女子社員が言った。
「あれがそうか。うちは子どもが多いから別れるにしても養育費とか色々と面倒な事になりそうだな。それに山本が俺の弟か」
山本は女子社員に小声で言った。
「男ってみんなこんなんじゃないからね。嫌にならないでね。将来はちゃんと幸せな結婚してよね」
そこに今度は常務が出先から戻って来て興奮気味に言った。
「今そこで凄い美人が乗った車とすれ違ったけど、お客さんか?」

 

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