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最終更新日:2024年03月28日
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第342話「暗殺」

 退社間際の社内で、かなり切羽つまった様子で山本が羽賀に言った。
「どうしたら良いっすかね」
「どうもこうもないよ。もう取り返しがつかないな」
「えっ?そんな事言わないで下さいよ」
「いや、こればかりは例え俺の力を持ってしてもどうしようもない。お手上げだ」
「羽賀さんなら、何とか良い解決方法を知ってるんじゃないっすか?」
「だから無理だって」と言って突き放す羽賀。
「羽賀さんでも無理か・・」と肩を落とす山本。
「だいたい、お前は考えが甘いんだよ。後でどうにかなるなんて考えてたら大間違いだぞ」
「ちょっとした弾みってやつなんすけどね。考えが甘かったすね」
「いっぺん死ぬしかないな」
「えっ?死ぬんすか?ここまで頑張ったのに・・・」
「仕方ないだろう。潔く死んで別の人生を歩むしか方法はない。花と散れ!」
「そうっすか・・・もう死ぬしかないんっすね」と悲しそうな顔で言う山本。
この会話の一部始終を聞いていた加藤が言った。
「何を物騒な話をしてるんだよ。冗談でも死ぬなんて言葉を簡単に口に出すもんじゃない」
「えっ?」と山本。
それを聞いて羽賀が笑いながら言った
「ああ、ゲームの話ですよ戦国時代のシュミレーションゲームで、信長の暗殺がばれて、怒った信長が五万の兵と一緒に攻めて来てるそうなんです」
「何だよゲームか」と加藤。
「こいつの兵は千そこそこしかいないらしく、どんなに頑張ったって勝てるはずがないんで、いっぺん死んだら良いって言ったんです」
「この人達の話をまともに聞いちゃダメですよ」と言って笑う女子社員。
「そっか、やっぱりばれるもんか?暗殺って」と加藤。
「えっ?誰か暗殺したいんですか?」と笑う羽賀。
「そりゃ内緒だよ。暗殺だしな」と言って不敵な笑みを浮かべる加藤。
それを聞いた女子社員が笑いながら言った。
「昨日、社長に随分と怒られてましたもんね」

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