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最終更新日:2024年04月19日
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第346話「女子会」

 金曜の夜。山本、羽賀、加藤の三名が会社帰りに飲みに出た。
居酒屋に着くと、つい立で仕切られた小上がりに案内された。
早速、ビールを頼み三人で乾杯しようとすると、隣りの席から大声で乾杯の声が上がった。
「隣りの席、凄い盛り上がってますね」山本が言った。
「あそこまで行くと、何だかやりにくいな」と羽賀。
つい立ての横から隣りの席を覗くと、加藤が言った。
「おばちゃんばっか5人位居るぞ」
「女子会ってやつっすかね」と山本が言った。
「カンパ~イ!」ジョッキがガチャガチャとぶつかる音が店内に鳴り響く。
「何回乾杯するんだよ。うっせ~な」と羽賀。
「あっ、これ家の息子と同じ位の大きさ」
「え~っ、こんなに大きいの?うっそ~ゲラゲラゲラ」
「いくつなの?お宅の息子」
「中一よ中一」
「うそ~ぎゃははは。あんたデカ過ぎじゃない?今からそんなんじゃさ」
「そうよ。デカ過ぎ。家の旦那だって、こんなにないわよ~。ゲラゲラゲラ・・」
「辛子がいるわね」
「あはははは、あんたそんな先っぽに何で辛子置くのよ~ひわい過ぎるんじゃないのよ~ぎゃはははは・・」
「ここに二つ里芋の煮付けを置くともっとひわいよ」
「はっはははは、じゃあ、この辺にパセリなんか置いちゃったりして」
「ふあっははは、ぎゃはははは。あんた達、欲求不満じゃないの?ぎゃはははははは・・お腹痛いわ~あんた達飲み過ぎ~」と言って
畳の上でバタバタしながら笑い転げるおばちゃん達。
三人は場所を変えるため、その居酒屋を後にした。
「それにしても中年の女子会って、あんなエゲツナイもんか?」と加藤は言った。
「ありゃひどすぎますね」と羽賀。
その後、違う居酒屋で少し飲んだが、すっかり興ざめした三人は早々に切り上げる事にした。
加藤が帰宅すると奥さんが居なかった。
「母さんは?」と息子に聞くと。息子はテレビを見ながら、ぶっきら棒に言った。
「女子会だってさ」

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