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最終更新日:2024年04月19日
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第391話「バツイチ」

高校の時の同級生と一緒に飲む機会があった。
男三人に女二人、ミニクラス会よりも小さいミニミニクラス会といったところか。
「で、A子はもう一花咲かせようってわけか?」Cが言った。
「そうだね。もし良い人がいたらね」とA子が言った。
「あんた、男はもう懲り懲りって言ってたじゃん」と笑いながら言うB子。
「そうなんだよ。そうなんだけど、三食昼寝付きの生活がしてみたい。どこかの金持ちの男捕まえてさ」
「ハゲでデブでも?」とB子が言う。
「見掛けはどうでも良いの、お金を持ってて私を大切にしてくれる人だったら私、主婦の仕事全般、手を抜くことなく一生懸命やる」
「娘は何て言ってる?」とB子が聞く。
「もし良い男が見つかればそうした方が良いってさ、どう?理解ある娘でしょ」
「う~ん、理解あるって言うより、母親の尻馬に乗って自分もおこぼれにあずかろうって魂胆じゃないの?」
「あっ、そうか!ありえるよね、あの子なら」
「だけど多いよなバツイチで子持ちの女って、今の女どもは辛抱が足らんのじゃないか?」と少し酔いの回ったDが言った。
「じゃ何?女は男の言いなりになって、ずっと耐え続けて生きていかなきゃならないわけ?」B子が言った。
「そうじゃない、夫婦なんて所詮他人だ。育った環境も違えば性格だって違う。そんな二人が一緒に暮らすんだから意見の衝突ぐらい当たり前の事だ。それをお互いが話し合い、我慢するべきところは我慢し、お互いを尊重しあいながら生きていくのが夫婦ってもんじゃないのか?」
「そうだよね。要は思いやりなんだよね」とB子。
この二人の会話を聞いて首を傾げたのは僕だけじゃない。他の二人も同じだった。
その場に少しの間沈黙が流れた。間もなくしてA子はその沈黙を打ち破る様に、DとB子を見て僕らの意見を代弁する様に言った。
「そこまで分かってんのに何で離婚しちゃったの?あんた達」

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