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最終更新日:2024年04月19日
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第420話「果報は寝て待て」

友達のA・Bの二人と久し振りに居酒屋で飲んだ。
「お前さ、スキルアップったって、若けりゃ聞えも良いけどさ、その歳でスキルアップなんて言ってたら、相手だって引いちゃうって」求職中のAにBが言った。
「そうかな・・・」Aは今運ばれてきたばかりのアツアツの焼き鳥を口に咥えて言った。
「今迄の職歴に共通する部分が何一つ無いし、それに働く期間も短か過ぎる。雇用する側も、この人はいったい何をしたいんだろうって思う訳よ。そこでスキルアップの為って言ったって、何をやっても長続きしない人間の言い分けにしか聞こえないよ」僕が言った。
「お前らちょっと厳し過ぎやしないか?」Aは不満そうに言った。
「厳しくない!」Bと僕は同時に言った。
Aは仕事を探しているのだが、なかなか採用してくれるところが見つからない。そこで落ち込んでいるだろうAを少し励ましてやろうと思い、Bと僕はこの席を設けた。
「仕事ってさ、女と同じなんだよ」と言うBの顔を、突然何を言い出すのかと思い、僕は見つめた。Aもそんな感じで見ていた。
「こっちから追いかけると逃げちゃうんだよ。黙っていると、案外向こうからやって来たりするんだ。友達やら親戚やらが、知り合いの会社がちょうど募集をしてるとか言ってさ。仕事探しに少し疲れて一息入れている時に、そういう話が舞い込んで来たりするんだ」
Bは以前、転職を一度だけした時があって、その時がそうだったと言った。
余り根を詰めずにもう少し肩の力を抜いていった方が良いというBならではの愛情溢れるアドバイスだった。
「果報は寝て待てって言うしな」と笑うAの楽観視しているとも思える発言に、僕は一抹の不安を感じた。
それから一ヶ月程してAから連絡があった。
「あのさ、良く考えたら俺の場合、親戚は地元にいないしさ、友達も少ないんだよね。こういう場合もBの言ってた事って当てはまるのかな?本当に大丈夫なのかな?仕事探さなくて」

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