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最終更新日:2024年04月19日
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第433話「前世占い」

山本、羽賀、加藤の三人が会社帰りに飲みに行った。
居酒屋で腹ごしらえをし、三人が行きつけのスナックへと向かう。
「あら、3バカトリオじゃないの。久し振りね」
「ママ、客に向かってバカって酷いんじゃないの?」加藤が言った。
「3人の頭文字を取って言っただけだよ。だって山羽加でしょ?」
あまり広くない店内には、会社帰りのサラーリーマン風の男性数人がカラオケで盛り上がっていた。
そんな中、カウンターの隅で静かに飲んでいる中年女性を見て山本が言った。
「あの人、占い師でしたよね。前世が見えるって人」
「ああ、あれには笑ったな。羽賀の前世を苔っていってたよな。もう一回リベンジするか?」加藤が笑いながら言った。
「みて貰う度に前世がコロコロ変わるのってインチキってことっすよね」と山本。
「ものは試しだ。やってみよう。確か俺と山本が前世で夫婦だったよな」加藤が小声で二人に確認してから占い師に声を掛けた。
「貴方の前世は商人ですね。江戸時代初期の人でしたが、武士に切り殺されています」加藤を見て占い師は言った。
次に山本を見た。
「貴方は中世の騎士ですね。国王の末娘と結婚して大出世して幸せな一生を過ごしました」
「二人は、前世で夫婦だったりしません?」と言って羽賀は加藤と山本の二人を指差して言った。
「それはありません。生きていた時代も国も違いますし、二人とも男性ですから」笑いながら占い師は言った。
前回と全く違うという事はインチキだ。前回もインチキとは分かっていたが、自分だけが苔などと言われて気分が悪かった。
今回は違う答えが出るはずだと羽賀は意気込んだ。
占い師は羽賀の顔をまじまじと見つめて言った。
「貴方は・・何でしょう?何か緑色のもやもやしたものが見えますね。川底でしょうかね?何だろう・・?」
羽賀は大きく溜息をついた後、悲しそうに言った。
「それって苔・・ですよね」

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