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最終更新日:2024年04月19日
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第46話 「亀」

亀が大好きな友人がいる。亀博士とも言われるほど、亀の事は何でも知っている。
家の中には、大人一人がようやく持ちあげられる程の巨大な陸亀が我がもの顔で部屋中を歩き周っている。夫婦二人で面倒を見ており、室内の温度は、亀に合わせて設定してある為、いつも常夏状態で、年中半袖に短パンで過ごしている。
子どもがいないので、亀が子どもの代わりと言っても過言ではなく、名前もちゃんとついていて『はな』と言う。どうやらメスらしい。
この『はな』は犬や猫の様に、名前を呼ぶと側に寄って来る。餌をやる時に、いつも名前を呼んでやっているので、ただ単に人の声に反応しているだけなのだろうが、それにしても結果的には、呼んだら側に来るのだから犬や猫にも劣らない。
毎朝、温浴をさせ、その中で糞や尿を出すので、部屋を汚す事もほとんどない。
「亀は究極の生物なんだぞ」なぜか自慢げに彼は言った。
「どうして?」僕が言う。
「どこにでも居るんだよ。陸だけじゃなく、川や沼にも海にだって居るだろ」
「アッ本当だ。だけど何処にでも居るからって究極の生物って言えるのか?」
「亀の体は、どんな環境にも適応する事が出来るって事になるだろ」
「なるほど。そう言う事か、でも空には居ないぞ。羽の生えた亀は見た事ないもんな」僕がこう言うと。
「居るだろ。ガメラが」

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