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最終更新日:2024年04月19日
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第472話「律子さん58」

納戸の掃除をしていると、高校の卒業アルバムが出てきた。私も若かったものだ。懐かしさのあまり、思わず見入ってしまう。
その時、私はある物を思い出し、更に納戸の奥から箱を引きずり出した。
「どうでも良いけどさ、何でそんな格好してるの?」
主人が少し驚いた顔をして後ろに立っていた。
「ああ、これ、どう?高校の時の制服」
「そりゃ分かるけど、何でそんなの着てるの?」
「納戸を整理してたら出て来たのよ。懐かしくてちょっと着てみたの。どう?まだ着れるって驚きじゃない?男の人って制服好きなんでしょ?」
「嫌いじゃないけどさ、ほとんどコスプレだね」主人の言葉に大笑いする私。
「でも、そんな物、よく取ってあったね」
「じゃ~ん。あなたのもあるの」と私は主人が高校生の時の学生服を取り出した。
「おっ、懐かし~。ほら、右腕の先の裏生地が焦げてるだろ?これさ、タバコ吸ってる時に先生が来たもんだから、咄嗟に隠した時にできた焦げ跡なんだ」
「へ~っ、ねえねえ、あなたもちょっと着てみてよ」
無理だと言いつつも、主人は少し照れくさそうな顔で学生服を着出した。
「やっぱ、少しズボンがきついな。でも何とか穿けたよ。上着もちゃんとボタンが閉まるしさ」主人の学生服姿を見て、私は咄嗟に思いついた。
「ねえ、ねえ、壁ドンやってみてくれない?」すると主人から意外な返事が。
「今、同じ事思ってた。やってみたかったんだあれ」主人もすっかりノリノリだ。
私が早速壁を背にすると主人が左手をドンと壁につく。
主人の顔が段々と近づく。
「俺、お前のことが・・・」と迄言いかけた時だった。
「へ~今はそういうプレイが流行ってるんだ」いつ来たのか、私の母が玄関で口を半開きにして立っていた。
「プ、プレイって何よ」私は恥ずかしさのあまり、顔から火が出る様な思いで言った。
「いいのいいの。先がまだあるんでしょ」と言い残し、 母は玄関のドアを開けた。

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