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最終更新日:2024年04月18日
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第503話「三匹のへべれけ」

会社の新年会と二次会が終わり、三人組が白い息を吐きながら賑やかな夜のネオン街を楽しそうに歩く。
「さすがにこの時期は人が出てますね」と山本。
「新年会シーズン」とまで言った羽賀がドシッと鈍い音を立ててひっくり返った。それを見て笑う山本と加藤。
「大丈夫っすか~」山本が笑いながら助け起こすと、羽賀は痛い痛いとお尻をさすりながら立ち上がった。
「ポケットに手突っ込んでるから転ぶんだよ。咄嗟の時にバランス取れないだろう」笑いながら固く凍った歩道の上をペンギンの様に歩幅を縮めて歩く加藤。
「何事もバランスは大切だやね。ハッハハハハ何か急に酔いが回ってきた」と笑う羽賀。
立ち止まって笑う三人の後ろから声が掛かる。
「まだ何処か行くのか?」
「まだこれからじゃないっすか、部長も二次会に行きましょうよ」と山本。
「二次会じゃなく三次会だろ、大丈夫か?」
「えっ?そうっすか?次は三次会っすよね。嫌だな~部長、酔ってますね。ハハハハハ」と部長の頭をポンポンと叩きながら笑う山本。
それを見て大笑いする二人。
「・・・お前ら大丈夫か?」と心配する部長の頭を羽賀と加藤もポンポンと叩くと、点滅する信号を三人仲良く肩を組んで渡って行った。
そしてまた声を掛けられた。
「おい、大丈夫か?」
「あら何だっけこの人」三回目の転倒から立ち上がった羽賀が指をさして考える。
「ハハハハ、マジっすか?何で忘れるんすか、常務っしょ!」呆れ顔の常務は早く帰る様に言い残してタクシーに乗り込んだ。
三人はこの先も四次会まで行った。最後の店を出ると、
「あっ、今日って新年会じゃなかったっけ?」と加藤。
「いやですね。終わったじゃないですか」と笑う羽賀。
「ハハハハハ、加藤さんボケちゃった」と笑う山本。
「冗談だよ冗談」
「冗談って何の事だ?何が冗談だっけ」と笑う羽賀。
「お前はバカだな~ハハハハハ」と笑う加藤。
三人の笑い声はネオンが所々消え、めっきり人通りの減った夜の街に吸い込まれていった。

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