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最終更新日:2024年04月25日
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第509話「夢の中の読書」

早い時で午後十時、遅くても十一時にはテレビを消して本を読むのが僕の日課となっている。ジャンルは問わず毎日百
頁ほど読むのだが、週末近くになると仕事の疲れが溜まってくるのか、激しい睡魔に襲われる。
小説の中に入り込んだ状態で眠りに入ると最悪だ。だいたい四割ぐらいの確立でその小説の夢を見るのだ。
先週は人を殺して警察から逃げ回っている夢を見たし、その前はエンジンから火を吹きながら墜落していく飛行機に乗っていた。
いつだったか濡れ衣を着せられて切腹する夢を見た時の悔しさは今でも忘れない。この事を妻に話すと。
「良いじゃない、リアルで楽しそうじゃないの」僕が夢の中身についていうと、
「じゃ、眠くなる週末は楽しい本にしたら良いじゃない」おっ、その手があったかと、僕は妻の言った事を早速実行する事にした。
週末用に流行りのアニメの原作本を用意した。何の予備知識もないまま本を読み続ける。男女が入れ変わる内容だったが、こんな小説は腐る程あるのに何で今更。そんな事を考えながら読んでいると、間もなく激しい睡魔が襲って来た・・・。
青空のもと、僕は公園のベンチに一人座っていた。空を見上げると、そこには巨大な隕石が長い尾を引きながら、すぐ
そこまで迫っていた。あまりの恐怖で足が竦む。やがて、どこからか聞き覚えのある音楽が流れて来ると、隕石は巨大
な城へと変化した。
「天空の城・・・ラピュタ」その時、電話をする妻の声で目が覚めた。妻の携帯の着信音がラピュタなのだ。
それからも天空の城は度々現れたが「村上海賊の娘」を読んでいる時に現れたのが最後だった。そしてしばらく読書中
に寝る事も無かったが、何週間かして、今度はもの凄い数のアリに襲われる夢を見た。パニックとかホラーを読んでた
わけではない。妻の携帯の着信音が変わったのだ。目を覚ますと携帯がなっている。
なるほどアリ違いか、それにしてもアナ雪は古いだろ。
携帯は、なおも鳴り続ける。
「アリの~ままの~・・・」

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