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最終更新日:2024年04月19日
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第560話「マーちゃん46」

友達の家に行くと、友達の息子で小学5年生のマーちゃんが迎えてくれた。
「久しぶり、元気だった?」
「はい、お陰様で」相変わらず丁寧な受け答えだ。
「顔が少し赤いぞ」と僕。
「はい、お家の中を掃除してたら暑くなって来ちゃって、掃除機って意外と運動量が多いみたいですね」
「お父さんは?」
「ゴロゴロしてるから邪魔って言ったら、パチンコに行ったみたいです」
「何か熟年夫婦みたいだな」
「僕が奥さんってことですか?」と笑うマーちゃん。
「うん、そんなとこかな。一休みしないか?たい焼き買ってきたから食べよう」
「ありがとうございます。今、お茶を入れますね」
「だけど、随分顔が赤いけど本当に大丈夫か?」
「はい、ちょっと風邪っぽいけど大丈夫です」 マーちゃんは、お盆から湯飲みを二つテーブルの上に置くと、大きなため息ついて僕の横に腰を下した。
何かいつもと様子が違う。
「大丈夫か?どれ?」と言って僕は何気にマーちゃんの額に手をあてた。
「あら?おい!熱いぞ!熱があるんじゃないか?」僕は慌てて体温計をマーちゃんの脇に挟んだ。
「こりゃ病院行った方がいいな」
マーちゃんの脇から取り出した体温計を見て、僕は直ぐに緊急病院をスマホで探し出した。
病院へ向かう途中、ドラッグストアでマーちゃんと僕のマスクを買う。インフルエンザだと厄介だ。
診察の結果、風邪だと判明してほっとした。
家に戻り、冷たくなったたい焼きをチンして二人で食ていると、友達であるマーちゃんの父親から電話が来た。
僕が病院に行く前に連絡したが、パチンコの雑音で呼び出し音が聞こえなかったんだろう。
僕が事の成り行きを説明すると。
「そっか、ありがとうな。でもインフルエンザじゃなくて良かった」と言った後、四、五日マーちゃんを預かって欲しいと言い出した。
「どうして?」と訊く僕に。
「俺も今、病院からなんだ」
「えっ?お前まさか・・・」
「うん、インフルエンザだ」

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