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最終更新日:2024年03月29日
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第637話「マーちゃん61」

友達の家に遊びに行くと、友達の息子で小学五年生のマーちゃんの元気がない。
「また喧嘩でもしたか?」
「とんでもない、僕は自分よりレベルの低い人とは喧嘩しませんから」 どうやら喧嘩した様だ。
「何だか元気ないな、あいつは?何処行った?」
「さあ~僕はお父さんの保護者じゃないですから一々干渉しない様にしてます」と、かなりご立腹の様だ。
駐車場に車があったと思ったけど、気のせいか。
「二人だけの家族なんだし、仲良くしなきゃな」
「そうなんですけど、僕は最近お父さんとの価値観の違いにうんざりするんです。もう全てにおいて稚拙です」
「ほ~う、また髄分と難しい事言うな」
「僕は本当にお父さんの子なんでしょうか?」
「ああ、分かるその気持ち、俺もさ二人を見てて本当に親子なんかな?って思う事が多々あるもんな」
「本当ですか?」
「でもやっぱり親子だな~って思う事も多々ある」
「僕は今この時点で舌を噛み切りたくなりました」と肩を落とすマーちゃん。
「親子だし仕方ないじゃん」
「だからその仕方ない親を持った僕は、今こうして悲観に暮れているわけでして・・・」
「何だよ、何があった?」
この子と話してると本当に面白い。
「何か楽しんでませんか?」
「いやいやそんな事ないよ」
「何か目が笑ってる様な」
「そんな事ないって」
マーちゃんは何か意を決したかの様に、真剣な眼差しでじっと僕の顔を見ると、ゆっくりと静な声で言った。
「お父さんの本当の正体を知っても、今迄通りにお友達でいてくれますか?」
「何だよ本当の正体って」と僕はゆっくりとソファーの上に腰を下ろす。
「それは、お父さんは・・・狼男なんです!」とマーちゃんが叫ぶと同時に、友達の部屋の戸がバーンと開いて、毛むくじゃらの狼男が「ガー」と飛び出して来た。
あまりにも突然の出来事に驚いた僕は、不覚にも声にならない声を出してしまった上に、ソファーから転げ落ちた。
その様子を見て、大笑いする親子に僕が怒鳴る。
「だから、こういうとこが良く似てるんだって!このバカ親子が!」つづく。

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