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最終更新日:2024年04月25日
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第639話「プリキュア1」

日曜の朝、テレビを見ている健太に僕が言った。
「あれ?何でプリキュアなんか見てるんだ?デュエルマスターズ見ないのか?」健太は元気なく頷いた。
「これは女の子が見るもんじゃないのか?」と祖父が新聞越しに健太に言った。
「今日からプリキュア見る」
結局その日は、大好きな仮面ライダーも見なかった。
その後も色々機嫌を取ってみたが、あまり状況は変わらなかった。
そして夕方になる。
「そろそろ源じいのところに戻らんと、おっかさんが迎えに来るぞ」と祖父。
「いやだ!帰らないもん」
「どして」
「どしても嫌だ!」
「何か今日は変だな、どうした?源じいとケンカでもしたのか?」
「ケンカしてない」
「じゃあ、どうして元気ないんだ?」
「元気なくないもん」
「お母さんとケンカしたのか?」と僕が訊く。
「・・・」下を向く健太。
「何だ、また何か悪さして怒られたか?」
「悪さしてないもん」
「どこか痛いのか?」
「痛くない」
祖父は大きな溜息をついてから言った。
「そうか、帰りたくないなら今日は泊まって行くか?」
健太はコクンと頷く。
「無理無理、また夜に大泣するんだから、泊まるのは絶対無理だって」と僕。
「大泣きしないもん!」
「健太はまだ赤ちゃんだからお母さんが居ないと泣いちゃうだろう」と僕。
「赤ちゃんじゃない!俺は保育園でもお兄しゃんだって先生に褒められるんだ!」
「じゃあ、お兄さんなのにどうして泣いたんだ?」
「それは昔の事だ」
「昔って先月じゃん」
「俺はぜ~ったい帰らない」
その時、隣に住んでいる健太の祖父である源造さんがやって来た。
「源じいが迎えに来たぞ」
祖父が言うと、健太はサッと何処かへ行ってしまった。
「何かあったか?」と祖父が源じいに訊く。
「娘が会社から札幌の店長として行って欲しいって言われたそうでな」つづく。

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