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最終更新日:2024年04月12日
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第651話「なぜか好々爺2」

除雪はもうほぼ終わっているが、立ち話は続く。
「子供なら来てるって、どういう意味だ?」と父。
「ああそっか、子供ができたじゃなく産まれただった」
「ばか野郎!全然違うわ!」
「おっ母さんは?」と祖父。
「おっかさんって?」
「お前の彼女だよ」と父。
「別れた。東京に行くって」
「子供を置いてか?」と父。
「うん、最初は産まない予定だったけど、俺、子供好きだし、俺が育てるから産んで下さいって頼んだんだ」
「・・・」三人とも空いた口が塞がらない。
「じゃあ最初っから母親は居ないって事か?」と僕。
「まあ、そういう事かな」
「そういう事かなってお前、子供こさえといて、そりゃ余りにも無責任ってえもんじゃねえのかい」と何故か江戸っ子口調になる父。
「そっか、子供だけ先に作っておけば、孫だの曾孫だのってうるさく言われる事もないのか、俺もサトルを見習おうかな」と僕。
それを聞いて怒る父と祖父。これで当分は大人しいだろう。僕は話を元に戻す。
「向こうの親は何て?」
「もうマジ切れで、責任取って引き取れって。で、家の子になった」
「責任って、サトルのせいだけじゃないだろ」と僕。
「だけど、本当にお前の子なんだろうな?」と父。
「う~ん微妙だけど、例えどんな事があっても俺の子だって信じる事にしたんだ」
「信じるってお前、そこが一番大事なとこじゃねえか。もしかしたら、誰の子かも分らん子を育てる事になるかも知れないんだぞ。そこんとこを良く考えた方がよくないか?」と父。
「DDTの鑑定でもするってか?」と祖父。
「DNAだ」と父。
「まあ、何でも良いが、サトルが自分の子だって言ってるんだからそれで良い。サトルが父親だ」と祖父。
「そうだな。家族で決めた事なら、他人がとやかく言う事もないよな」と僕。
「うん、そうだな。そうだった。悪かったなサトル。早く仕事見つけて子供の為にも頑張らんとな」と父。
「ありゃ~っす。俺バリバリ頑張っちゃうし」つづく。

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