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最終更新日:2024年04月25日
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第660話「女子高生の悩み」

回覧板を隣りの家に届けに行くと、娘の愛香が出て来た。
「あれ?陸って帰ってるのか?」陸はこの家の長男で、東京の大学に行っている。
「えっ?兄貴は東京っしょ」
「だよな。でもこれって陸のスニーカーだろ?」
「ちが~う。私のだから。兄貴のはもっとでかいし」
「え~っ!俺のとそう変わらないぞ」僕はナイキのスニーカーを持ち上げ、靴底を見た。サイズは25.5。
「これってレディスか?」
「今んとこはね。段々でかくなってきて、それも少しキツイのさ。やばくない?」
「そっか、女の子で足がでかいのも困るんだ」
「可愛い靴が履けなくなっちゃうからさ」
「だよな」
「マジ悩む」
「そういうお年頃か」
「どうせ悩むんなら、もっとましな事で悩みたいよ。一般の女子みたいにさ」
「一般の女子って、どんな悩みが多いんだ?」
「そりゃお年頃だもん。恋の悩みとかかな」
「ああ、そっか。愛香は無いのか?恋の悩み」
「無いね~。あっても人間関係の悩みとかかな?」
「その悩みは生きてる以上ずっと付きまとう悩みだぞ」
「そうだよね。人間やってる以上は、人との関係を断ち切って生きることできないもんね」
「そうそう、よく分かってるじゃん。学校で友達と上手くいってないのか?」
「そんな事ないけどさ、だけど部活でさ、人をまとめるってマジめんどいんだよね」
「愛香はバレー部の部長だもんな」
「そうだよ。くっだらない事でねちねちとさ~。 あっ、ねえ見て見て親父の靴。娘の靴より小さいってヤバクない?」
「あっ、ほんと小さいな」
「よくさ、間抜けの小足って言うよね」と笑う愛香。
「良かった~足大きくて」
「良くねえだろ、馬鹿の大足、間抜けの小足って言うんだから。何で大足が抜けてるんだよ」
「マジ?そうなの?笑えるんだけど、超へこむ」
「大きい事は良い事だ。気にするな」とは言ったものの、彼女の悩みをさらに大きくしてしまった様だ。

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