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最終更新日:2024年04月19日
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第675話「後輩が先輩」

僕が玄関を出ると同時に、隣りの家から出て来た愛香が、元気な声で挨拶をして来た。これから登校の様だ。
「おはようございます!」
「おはようございます」
「今日も良い天気ですね」
「そっか?どっちかっていうと曇りだぞ」
「でも雨より良いじゃん」
「まあ、そりゃそうだけど」
「それに、これから晴れるかも知れないし」
「天気の話が一番無難とは言ったけど、ちゃんと状況を見て話さなきゃ」
「じゃ、何て言えば良い?」
「最近、朝晩寒くなって来ましたね。とかさ」
「ああそっか」
「はい、やり直し~」と僕が言うと、愛香は玄関に戻り、もう一度ドアを開けて出て来た。
「おはようございます!」
「おはようございます」
「あの~何ですかね。最近は、めっきり冷え込む様になった今日この頃ですね」
「それ漫才の出だしだろ!なに緊張してんだよ。普段の愛香で良いんだって」
「だって、何事も最初が肝心っていうじゃん」
「そうだけど、あまり気にし過ぎると、愛香らしさが無くなっちゃうぞ」
「そっか~でも、まさかバイト先にバレー部の後輩が居るとは思わなかったしさ、立場上、初日ぐらいはビシっと決めたいわけよ」
「さすが先輩!ってか」
「そうそう」
「でもさ、その後輩って一年前からそこでバイトしてるんだろ?じゃ、愛香は後輩って事だな」
「そうなのさ~、参ったよ」
「ここでは私が後輩だから、色々教えてね。よろしくお願いします。なんて頭下をげたら、心が大きな先輩だな~って逆に尊敬されるかも知れないぞ」
「マジで?そうなるかな?」
「俺だったらそう感じるな」
「あっ!ヤバッもうこんな時間だ」と焦り出す愛香。
「学校、会社行く途中だから送ってやるよ」
「ありがと~。助かるわ~」学校へ向かう途中、助手席の愛香に訊いた。
「バイトはいつからだ?」
「まだ決まってない」
「なに?」
「明日面接だから」

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