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最終更新日:2024年04月19日
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第686話「感謝の気持ち」

何故か落ち込んだ様子で羽賀が得意先から戻って来たが、そんな空気を全く読み取る事なく山本が言った。
「今年は羽賀さんにとって、最悪の年でしたね」山本の言葉に、羽賀は何処か上の空といった感じだ。
「えっ?な、何でだよ」
「だってチャリで出勤途中に車に跳ねられましたよね。
それから、よそ見してたら、電柱に顔面をぶつけて紫色に腫れあがったり、チャリで穴ぼこに突っ込んで、顔面を擦り剝いたり」
「よく憶えてるもんだな」
「そりゃそうっすよ、全部面白かったっすもん」
「あ、何?お前、そんな目で俺の不幸を見てたの?」
「いやいや、冗談っすよ」
「いや、今のは絶対マジだ。そうか、そういう事なら俺にだって考えがある」と羽賀が真っ赤な顔で怒り出す。
そこに加藤がやって来た。
「あっ、加藤さん・・・」と羽賀が一瞬何かを言おうとした時、加藤が言った。
「お前が怪我する度に山本は心配してたんだぞ。そもそもお前は日頃から感謝の気持ちが足りないんだよ。感謝の気持ちを忘れなければ、人にだって優しくできるんだ。そうやって直ぐに怒り出すのも、日頃の感謝の気持ちが足らんからだ」
「加藤さんは感謝してるんですか?」と羽賀。
「もちろんだ。俺は俺以外の人、全てに感謝してる」
「聖者っすね」と山本。
ここで羽賀がさっき言い掛けた事を加藤に言った。
「すいません。会社の車を擦っちゃったみたいで・・」
「えっ?・・そうか、仕方ないな、正直に言ってくれてありがとう」
「怒ってますよね」と羽賀。
「怒ってない!」
それを見ていた山本が加藤に言った。
「無理っすよ、顔が閻魔大王っすもん。さっきの言葉は誰が言ったんすか?」
「今朝・・・部長にな」
「変だと思ったんだよな~でも、どうして加藤さんが誰かに言われたって思ったんだ?」羽賀が山本に訊く。
「だって、今朝、僕が事故った時と全然違ってたから」
「えっ?お前も事故った?」
「はい、フロントの角を少し」
「あれってお前かい!」

 

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