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最終更新日:2024年03月28日
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第92話 「マーちゃん3」-後編-

「そりゃまだ早いよ。雪国は大人が読む本だ」
「何となく不倫のお話しだという事は分りますが、読めない漢字が多くて・・。」
「漢字だけじゃなく、理解出来ないだろ。二十年早い」
「はい。お母さんの本棚にあったので、少しは気持ちが分かるかなって思って」
「そっか、お母さんか」
「お父さんにお母さんの話を聞こうとすると、何時も機嫌が悪くなるんです」
「おじさん、お母さんの事よく知ってるんでしょ?」
「うん。でも俺の口からは何も言えないな。時期を見てお父さんから話してくれるよ。それまで待ってればいい。そんな事考えないで、もっと好きな本を読みなよ子どもらしい本をさ」
「僕は子どもらしくないって周りの大人からよく言われるんですけど、それって本のせいなんでしようか?」
「そうかもな、小説もいいけど、漫画なんか読まないのか?ナルトとかさ。あれ面白いぞ~。俺さ、甥っ子に借りて読んでんだ」そう言うと僕は握りを注文した。
「サーモン下さい」
「大人なのにナルトですか。あれって余りにも非現実的じゃないですか・・・。あっ!そっか!僕はおじさんを見習えば良いんですね。そうすれば、子どもらしくなれるかも知れませんね」
「おっ、そうだな。何かちょっと複雑な心境だけど」
マーちゃんが注文をした。
「すいませーん。サーモン下さい。さび抜きで」

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