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最終更新日:2021年01月22日
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第338話「叔父25」

 久し振りに叔父から電話が掛かって来た。
「今度の日曜日は暇か?釣りにでも行かんか?」
「良いね。行こうか」
「今回は川に行くぞ。この前、たくさん釣れそうな場所を見つけたんだ」
「また、熊の出そうなとこじゃないの?」毎回、叔父の言う釣れそうな所は、人けの無い山奥なのだ。
「う~ん。そりゃ何とも言えんな。でも熊避けの鈴を持って行くから大丈夫だ」
こうして日曜日の早朝に叔父は車で僕の家まで迎えに来た。
初めのうちは国道を走っていたが、いつの間にか国道を離れ、車はどんどんと山奥へと入って行く。
「あんまり奥へ行くと、また帰りに迷ちゃうよ」
「何時までも昔の話をしてるんじゃない。今はカーナビという便利な物があるんだから」
「でもさ、今走ってる道ってカーナビに映ってないじゃん。林の中を走ってる事になってるよ」
「あら、本当だ。でも大丈夫だ。一回下見に来てるからよ」車は更に山奥へと進んで行く。
「この辺だったと思うけどな」と車を停めて辺りを見回す叔父。
「一回下見に来てるんじゃなかったの?」そんな僕の言葉も全く耳に入らない様で、叔父は車を降りると、林の中へと消えた行った。
少しして叔父はニコニコしながら戻って来た。
「おい、着いたぞ。この林の中に川があるんだ」車を降りて耳を澄ますと、川のせせらぎが確かに聞こえた。
林の入り口から見ると、十数メートルほど下に川が流れているのが見えるが、そこまで辿り着く為の道なんか当然無く、僕等は腰ま
である草を掻き分け、木の枝をくぐり、ようやく川べりに到着した。山奥だけあって、切り立った岩がゴロゴロと落ちている。流れは結
構早く、水しぶきが顔に掛かる。更に、熊避けの鈴をカランカラン鳴らしながら歩く叔父の後に続き、暫く川べりを歩き続けると、今度
は広い川原へと出た。
「よし、ここだ。良い所だべ?」満面の笑みを浮かべて叔父が言った。
つづく

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