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最終更新日:2021年01月22日
最終更新日:2021年01月22日
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第341話「おっちょこちょい」

 仕事帰りにちょっと一杯飲んで帰宅した。
タクシーから降り、ほろ酔い気分で玄関の鍵を開けようとすると、暗闇の中から若い女性の声がした。
「お帰りなさ~い」周りを見回しても誰も居ない。
僕がキョロキョロしていると、また声がした。
「飲んでるの?」隣りの家の方を見ると、電信柱の後ろに黒い影がさっと隠れた。
「脅かしやがって」僕は声のする方へと歩いて行った。
「ビックリした?」隣りの高一の女の子だった。
「ちょっとな。何だよ、また門限に遅れたのか?」
「うん。でもうちの親、どっか行ったみたい」家の明かりが全て消えていた。
「連絡取ってみたか?」
「それがダメなんだ。携帯の電池切れちゃったから」
「携帯が繋がらないから心配して探しに行ったんじゃないか?」
「ヤッバ!そうかも。うちの親おっちょこちょいだし」
「さすがに俺も携帯の番号までは知らないしな・・困ったな。うちに来てるか?」
「えっ、奥さんは大丈夫なの?こんな若い子連れ込んじゃって」
「バ~カ、十年早い」
帰宅すると妻がまだ起きていた。
「お邪魔しま~す」と彼女。
「あら?どうしたの?」僕は妻に理由を話すと、妻は笑って納得した。
「携帯充電して良いかな?」
「ああ、良いよ。だけどあれないぞ線、線ないぞ」
「あるから大丈夫」と言って鞄の中から取り出してコンセントに繋げた。
「それ持ってんだったら、家の外壁に付いてるコンセント使えば良かっただろ」
「あっ、その手があったね」と言って母親の携帯に連絡をした。
やがて拍子抜けした顔で携帯を切ると言った。
「カラオケに行ってんだってさ。娘を置いて」
「じゃ、門限破ったのはバレてないのか?」
「うん!大丈夫」何故か僕も一緒に喜ぶ。
その時妻が何気なく言った。
「家の合鍵って持ってないんだね」
彼女は、それを聞くと、さっと真顔になって叫ぶ様に言った。
「あっ!ある。鍵持ってた」

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