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最終更新日:2020年07月13日
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第410話「律子さん44」

寝転がってテレビを見ている主人に私が言った。
「年末年始の休暇が長かったんだから、何処かに行けば良かったよね」
「何処かって?」少しだるそうに主人が言った。
「ハワイとか」
「去年、沖縄へ行ったし、年に二度も長期旅行って贅沢じゃない?」
「そうよね、贅沢だよね」私は、みかんの最後の一房を口に入れると言った。
主人はゆっくり身体を起こして胡坐をかくと、テーブルの上にあるみかんをだるそうに剥きながら言った。
「でも、こんなことなら行った方が良かったかも」
「えっ?何処に?」
「だからハワイだよ」
「ああ、ハワイね」
「それにしても何処にも出掛けられないって結構辛いよね。借りたDVDも見ちゃったし」と主人はレンタルDVDの入った袋の中を覗き込みながら言った。
「あれどうだった?年末に買った本があったじゃない」
「バンクーバーの朝日ね。面白かったよ。読む?」
「読みたいけど、今はその気になれないわ」と私はすっかり冷めたお茶を一口飲むと言った。
「今、ちょうど映画をやってるから、その内に見に行こうよ」と主人。
「映画って何の映画?」
「だから、僕が読んだ本さ。バンクーバーの朝日」
「ああ、良いわね。行きましょう」
「何か少し寒くない?暖房をもう少し上げようか?」と言って主人が立ち上がる。
「だけど、何で二人揃って年明け早々こんな事になっちゃう訳?」
「ホント最悪の正月だよね」
「だいたい、あなたが先なんだからね。いい迷惑だわ」と恨み節を口にする私。
その時、私の脇の下からアラーム音が聞こえて来た。
「やだ、また少し上がってきた見たい」体温計を見て私が言った。
どれどれと言って主人も体温計を見る。
「僕より少し高いね」
食欲が殆どない私達は、お正月に残った草餅を食べると、病院から貰った薬をそれぞれ口に入れた。
年明け早々インフルエンザとは、何ともついてない。

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