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最終更新日:2024年04月26日
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第108話 「叔父VSマーちゃん」後編

叔父の船酔いは毎度の事で、何故かウイスキーをストレートで飲むと治る。
「坊主はどうした?」
「もう治ったんじゃないかな、釣りしてるよ」
「内緒にしとけよ、格好悪いからな」
僕がマーちゃんの横の席に戻ると、マーちゃんは魚と格闘中だった。
「叔父さん後ろの方で釣ってたよ」僕が言った。
「・・・そうですか」
その時、叔父がやって来た。「坊主、調子良さそうだな」「何匹釣った?」
「四十匹です」
「それやまだ逆転のチャンスがあるな」と言って叔父は釣りを始めた。
最終的に僕が八十匹、叔父が五十八匹、マーちゃんが五十三匹の釣果に終わった。
「いや~危なかったな。もう少しで坊主に負けるとこだった」
「こんなに釣れたのは、まぐれだと思います。まだまだおじさんにはかないませんよ」
「そうだな、年季がちがうもんな」と豪快に笑う。
だが、この勝敗にはちょっとした理由があった。
他の釣り客が僕に教えてくれたのだが、僕が叔父の所へ行ってる時に、マーちゃんが自分の釣った魚を、叔父のクラーボックスに入れていたそうだ。何故そんな事をするのか聞いたら、自分が勝ってしまったら、叔父の顔が立たなくなると言ったそうである。
そんな事とは知らず、大喜びする叔父。マーちゃんの方が一枚も二枚も上手だった。上機嫌の叔父が言った。
「おっ、こりゃ小さいからチンチロリンの餌だな」
「何ですかチンコロリンって?」とマーちゃん。
「チンコロリンじゃなくてチンチロリンだ。うちの犬の名前で、チンチロリンをしてる時に生まれたからチンチロリンってんだ」
「何ですか?チンチロリンって」
「うん?お前知らないの?チンチロリンってのはな、どんぶりに・・・・」
「叔父さん!変な事教えない!」と僕が怒る。
「あ、はい。大人になったらお前も分るよ」どっちが大人なんだか。

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