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最終更新日:2024年04月26日
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第248話 「避粉地?」

東京から友達が遊びに来たいと連絡があった。
平日はホテルに泊まり、土、日は僕の家に泊まる事になった。滞在期間は二週間。今時期、彼は毎年沖縄へ旅行するのだが、今年はその期間を北海道にあてた様だ。冬にはよくスキーをしに来るが、春に来るのは初めての事だった。月曜日の最終便で帯広空港に到着した。大きなマスクをしての登場だった。
「お疲れ様。何時も冬だから今時期に会うと何か変な感じだね」と僕が言った。
「そうなんだ。飛行機から見る景色が何時も雪景色なんだけど、今年は緑色でさ、ああこの辺は畑だったのかって初めて気が付いたよ」
「ところで風邪でも引いたの?大きなマスクしてさ」
「いや、日ごろの習慣でさ、向こうは花粉が酷いから普段はマスクしてるんだよ。でも、こっちは杉の木が無いから花粉なんて飛んでないんだよね」と言って彼はマスクを外した。
確かに杉の木は無いが、白樺の花粉が今年は多いと聞いた。でも、せっかく北海道迄遊びに来ているのだし、花粉症でもなさそうなので、あえてその事には触れなかった。
「土、日は付き合えるけど平日はどうするの?」と僕。
「レンタカーとJRを利用して道東を満喫しようと思ってさ、平日のスケジュールはバッチリ立てて来たから大丈夫」と彼は笑顔で答えた。
彼とは沖縄の旅行で知り合った。一人旅の醍醐味や楽しみ方を知り尽くした彼には全く無用な心配だった事を僕は忘れていた。この日の晩は知り合いの店で定番の毛ガニ、ホッケ、ボタンエビと、後は彼が言う北海道らしい食事をとり、彼とは別れた。明日は富良野方面へレンタカーで行く予定との事だった。
その日の週末、彼の宿泊しているホテルに迎えに行くと、また大きなマスクをしていた。目は充血して涙を流している上に、鼻をグシュグシュいわせている。
「もしかして花粉症なの?」
「うん、その為に毎年沖縄に避難してたんだ。北海道も大丈夫だと思ってたんだけど、白樺が花粉飛ばしてるなんて・・・」

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