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最終更新日:2024年04月26日
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第329話 「律子さん14」

私は何でも単刀直入にズバっと言うが、主人は違う。
私とは正反対で、全て遠まわしに言う。言いにくい事なら尚更そうだ。イヤミと取るか、思いやりがあると取るかは主人の性格上、間違いなく後者である。でも私は自分の気分次第でその時の受け取り方を変える
「あんたはイヤミな人ね。そうよ、私はこの冬で確かに太ったわ。五キロも太ったわよ。だから私に毎朝走れって言うのね。だったら最初っからそう言えば良いじゃない。まわりくどい言い方して」と激怒して言う私に対し、もう慣れっこになっている主人は、全く意に介さない様子で言った。
「へ〜っ、五キロ増えたんだ。でも全然そんな風には見えないね。きっと体が絞まってるから太った様には見えないんだね」
「そ、そう?太ったって分らない?」
「全然分らないよ。それに三キロはウンコしたら減るから実際に増えたのは、二キロって事だろ」
「・・・あんたね。牛や馬じゃあるまいし、三キロもウンコする女が何処の世界にいるのよ。さっき私が言ったのは、あなたが太ったって言う三キロは取るに足りない重さって意味よ」
「そうか、そうだよな。三キロも出るわけないよな」
と言って笑う主人。ここでハッキリさせておかなくはならない事がある。
私が毎朝走っていたのは決してダイエットの為ではない。走り始める前に主人にも言ったが、もう一度伝えておく必要がありそうだ。
「明日から毎朝走る事にするわ。言っておくけど健康の為よ。健康を維持する為に走ったら、ついでに五キロくらいは直ぐに減っちゃうわ」そう願いたいものだ。
「そうだね。でも冬に太るのは、普通なのかもね」
「どうしてよ」
「冬は寒いから、体が脂肪を溜めようとするんじゃないかな?だから太るんだよ」
「そうかもね」
「きっとそうだよ。熊だってそうじゃないか、冬の間はたっぷりと脂肪をつけてじっと春を待って動き出す」
「・・・何が言いたいのよ」
つづく

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