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最終更新日:2024年04月26日
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第351話「マーちゃん24」

 友達の家に行くと、玄関まで小学五年生のマーちゃんと親子喧嘩をする友達の声が聞こえて来た。
「何だよ、また喧嘩か?よく喧嘩する親子だな」と言って笑いながら僕は家の中へと入って行った。
「あっ、いらっしゃいませ」マーちゃんがいつもの様に礼儀正しく挨拶をした。
「あれ?一人か?」僕は部屋の中を見回して喧嘩相手を探した。
「お父さんなら仕事からまだ帰って来てませんよ」
「だって、今喧嘩する声が聞こえたけど」
「これですよ」と言ってビデオカメラのスイッチを入れた。そこにはマーちゃんと父親が写っていた。
「おっ、懐かしいな。三人で釣りに行った時のだな」
「僕とお父さんが釣った魚の大きさを競って言い争いしてるやつです」
「そうそう、結局マーちゃんの方がほんの少しだけ大きかったんだよな」
「ヒレの長さでお父さんがイチャモンつけた時のです。ちょうど整理をしていたら、出て来たので、つい懐かしくなって見てたんです」
「まだマーちゃんも小さかったな」と僕が懐かしんで見ていると、何だか少し元気がないマーちゃん。
「どうした?」
「この時から二年経ってるんですよ。それなのに昨日お父さんとまた喧嘩しちゃいました。僕達親子って二年前とちっとも変わってな
いんです。人間って日々成長する生き物だと思うんです。昨日より今日。今日より明日。このビデオを見ると、僕達親子には全く成長
が見られないんです。これって人間としてどうなんでしょう?」また難しい質問をして来た。
「そんな事ないよ。お互い言いたい事を言える間柄って良いと思うな。最近は親子でもそういった関係が無くなって来てる見たいだし、
それに良く言うだろ、喧嘩するほど中が良いってさ」
「そうでしょうか?」
「そうだよ。で、昨日の喧嘩って原因はなんなの?」
「そこの水槽にエンゼルフィシュが二匹居ますよね、黄色いのと白いのどっちが大きいと思いますか?」

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