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最終更新日:2024年04月26日
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第358話「律子さん20」

 次の日、私は部長に早速休暇の相談をすると、部長は快く承諾してくれた。
旅行は十月の連休を利用して行く事にした。七泊八日の旅程になる。
「休みは取れたわよ」
「僕も取れたよ。旅行の行き先だけどさ、沖縄なんてどうだろ?ほら、何ていったかな?あの大きな水族館」
「美ら海水族館ね」
「あ、そうそう。そこ行って見たいと思わない?」
「ジンベイザメやマンタがいて凄い迫力よ。一度行って見る価値はあるかもね」
「行った事あるの?」
「五回くらい行ったかな?」
「へ~っ、沖縄に行った事あるんだね」
「貴方と結婚する前に勤めていた会社で、年に何回か有休を取って行ってたから沖縄にはトータルで二十回くらい行ってるかな。ほら毎年、島の人達から年賀状とか来てるじゃない」
「島・・?」不思議そうな顔をしている主人。一瞬ドキッとしたが、何とか話を取り繕う。
「し、島じゃないのよ。沖縄ってさ」
「確かに島だけど・・・」
「ああ、沖縄の人は島んちゅうって言うから
「ああ、それでか」と何となく納得している風の主人。上手くごまかせた様だ。
「じゃ、沖縄にしましょう。私が現地を案内してあげるから、大船に乗ったつもりでいてね。色々と私なりにサプライズも用意しとくわね」と話を何とかそらす。
「うん、凄く楽しみだな」
ほとんどがサプライズだとも知らず、嬉しそうに主人は笑っていた。
「それとさ、久し振りの旅行なんだし、多少高くても構わないから、ちょっと高級なホテルにしようよ」私にとってホテルなんて寝るだけの場所で、そんな物にお金を掛ける事自体意味のない事だと思っていた。主人との価値観の違いだ。
 次の日、私は沖縄の知人に何年か振りに連絡をすると旅行の日程を伝えた。私と主人に会うのを楽しみにしているとの事だった。
私は久し振りに会える嬉しさを噛みしめながら、旅行の日まで少しずつ荷造りを始める事にした。 つづく

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