パソコンの調子が悪いと『ウィンドウズ95』を使っている叔父から電話が掛って来た。この間、家に持って来た時は調子良かった事を告げると
「あの時はな。それから、お前にウィンドウズ95は古いって言われて、色々調べたら、サポーターもしてないって言うからよ」
「ああ、サポートね」
「そうそう。それでパソコンくれた人に聞いたら、新しいの入れてやるって言って、ソフトを入れてくれたのよ。それからだわ、動かなくなったの。ほれ、流行に敏感な俺としては、常に最先端な物を使ってたい訳よ」
と笑いながら、この間までワープロを使っていた叔父が言った。
「なに、98にしたの？」
「いやいや、うんとな、ウィンドウズＸPって書いてあるぞ。画面は出るんだけどな、そのままうんともすんとも言わないんだわ」
「そりゃ無理だわ叔父さん」
「なんでよ」
「スペック的に無理だよ」
「スパッツ的ってなんだ？」
「だから、あのパソコンじゃ古いからダメだって事さ。新しいの買った方が良いよ」
「ふふん。もう買った。電器屋で一番高いやつくれって言って買って来たんだけど、ＸＰと画面が全然違うんだ」と困惑気味の叔父。
一番高いと聞き、嫌な予感を抱きつつ本体の形を聞く。
「形はカッコ良いぞ。でも半分かじった様なリンゴのマークが気に入らんな」
「それってマックじゃん」