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最終更新日:2024年04月26日
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第236話 「叔父18」

叔父から電話が掛かって来た。
「最近ご無沙汰だけど、元気か?」
「うん?どうしたの?また叔母さんと喧嘩でもした?」
「いや、夫婦円満でやってる」何か用事がある時以外、叔父が電話を掛けて来る事は、まずない。
「どうしたの?何か用事があるんでしょ?」
「用事がある時以外は電話しちゃだめか?」
「そんな事ないけどさ」
「久し振りにお前の声を聞きたくてさ」ますます様子が変だ。
「叔母さんは居るの?」
「近所の奥さんと、温泉行くって今朝出掛けて行ったきりだ」
明らかに何か様子がおかしい。
「今からそっち行くよ」
「いや、別に来なくても良いんだ。何とかするから」
「何とかって何?」
最後の最後で口を滑らせてしまった様だ。
叔父の家に行くと、叔父は足を伸ばした格好で座椅子に座っていた。顔色がすこぶる悪い。
「どうしたの叔父さん」
「腰をな・・・捻っちゃってな・・・動けないんだ」
僕は叔父に肩を貸し、ゆっくり立ち上がろうとしたが、痛がって動く事が出来ない。
「あっ!大変だ!便所」
「え?だって動けないんでしょ?どっち?大?小?」
「うんこしたいかも・・・」
それを聞いた僕は、叔父を仰向けに寝せ、万歳の格好をさせると、両手首を持ってフローリングの上を引きずりながらトイレの前に連れて行った。何とか立ち上がらせ、叔父をトイレに押し込み事無きを得た。
動くと少しは良くなった様で、僕はそのまま車に叔父を乗せて病院へと行った。診察台でうつ伏せになった叔父の腰を触りながら先生が言った。
「痛いのはこの辺ですか?」
「いや、痛くない」
「じゃ、ここ?」
「うっ!い、痛くない」と真っ赤な顔で答える叔父。
「ダメだよ我慢しちゃ、痛いとこ言ってくれなくちゃ分かんないでしょ」と先生。
「男はそう簡単に痛いなんて言葉を口にするもんでないんだ」

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