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最終更新日:2024年04月26日
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第612話「律子さん84」

久し振りにA子がやって来た。
「へ~っ、リョウちゃんってもう大学生か~。この間まで、A子に怒られてベソかいてたと思ったら、早いもんだよね。どうりで私もおばさんになったわけだ」
「そうだよ。私自身が最近まで、高校生だった様な気がするもん」とA子。
「いやいや、それはちょっと無理があるよね」と二人で笑う。
「これからは当分、娘と二人きりだわ」
「そういえば、マナちゃんは何年生になった?」
「今年、高二になったよ」
「少しは、おしとやかになった?」と私が笑う。
「どうだろうね。少しは良くなったのかな?」
「幼稚園?小学校生の時だっけ?近所の男の子をよく泣かしてたよね」
「そうだったね、本質的には今もあの頃と変わらないかもね。何だか時々、律子に似てるって思う時がある」
「え~っ、私は男の子なんか泣かして・・・たか。うん、私も泣かしてたな。あっ、でも私に似たらきっといいおばさんになるよ」
「まあ、逆に律子に似てるって事は、色々な面で心強いけどね」と笑うA子。
「でも、リョウちゃんが居なくなって寂しんじゃないの?特に男の子は可愛いっていうじゃない」
「そうだね。旦那が居ないよりずっと寂しいよ」
「旦那も単身赴任だっけ?」
「そう来週からね。だからマナと当分は二人暮らしなの。時々遊びに来てよね」
「うん、分かった。でも初の一人暮らしって料理とか掃除洗濯とか大変だよね」
「そうなの、こんな事なら、もっと家の事も手伝わせるんだった。身の回りの事も、何もかも私がやってたからさ、過保護にし過ぎたよ。だから凄く心配なんだよね」
と暗い顔をするA子。
「でも、やらなきゃならない事だしね。大丈夫だよ。これで親の有り難みが分かるんじゃないの?」
「親?ああ、リョウは大丈夫だよ。家事だってよく手伝ってくれてたし、料理なんか私より上手だよ。心配なのは、な~んにも出来ないうちの旦那」

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