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最終更新日:2024年03月28日
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第683話「こんな時こそ1」

家族四人で夕食をとっていると祖父が言った。
「週末に家族全員で飯を食うなんて珍しいな」
「だいたい親父か俺が欠けてるよね」と僕。
「コロナじゃ仕方ないよな。家は年寄りも居るから特に気を付けんとな」と父。
「そういうお前も、もう年寄りの部類だぞ」と祖父。
「ふん、誰に言ってるんだ。俺はまだまだバリバリだぞ」
「あっちもか?」
「当たり前だ!何なら毎晩だって・・・」
「馬鹿な話してるんじゃないよ」と母が怒る。
「そうだそうだ、子供の前でする様な話じゃないだろ、良い年こいてアホか」と僕。
「お前も最近彼女と濃厚接触しとらんからイライラしとるんじゃないのか?」と祖父が笑う。
「濃厚接触って爺さん上手い事言うな」と父が笑う。
「で、その濃厚接触してる彼女とはまだなのかい?」と母までもが。
「まだって何だよ」
「結婚だよ」
「うっせ~な、またそれか」
「サトルみたいに子供だけで嫁なしってのは嫌だからね」サトルは近所に住む未婚の父だ。
「最近、サトル来ないな。ミツキ連れて来んかな」と祖父が寂しそうな顔をする。
「ミツキミツキって健太が来てるだろう」と父。
「ミツキと健太は違う!」
皆ちょっぴりイライラ気味。
そんな時、リビングのドアが開き、大男がのそりと入って来た。今話していたサトルの弟、アタルである。
「皆で一緒に飲もうかと思って」と言って、アタルは缶ビール六本パックを三個テーブルの上に置いた。
「一人か?」と祖父がアタルの後ろを気にする。
「俺一人だけど・・・」
「そっか、皆もう食い終わるから、先に飲んでろ」と言う祖父に、頷きながらソファーに座るアタル。
一番最初に食事を終えた僕が、アタルの横に座る。
「どした?何かあったか?」
「いや、何だか家にずっと居たら、息が詰まりそうで」
「外出控えてるせいか、みんなストレス溜まってる感じだな」と僕が言うとアタルは大きく頷いた。つづく。

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